反回髄膜神経について
更新日:10月18日
2026/10/17(土)
反回髄膜神経
別名洞椎骨神経と言います(今はこちらの方がよく用いられるようです)
脊髄前根から出た神経はすぐ脇を走る交感神経節で線維を変え(=節後線維にスイッチ)末梢の各組織器官に影響を与えます
一方節後線維の一部は逆行して椎間孔へ戻り椎間板、後縦靱帯、硬膜、骨膜や椎骨周囲の血管などに分布します
これは侵害受容器を豊富に備え、かつ交感神経繊維を含むため周辺の血管反射をはじめとした自律神経反射にも影響します
椎間板ではその外周部分に最も分布していますが、どういうわけか周辺状態が悪化すると内部に分布が拡がり、これが痛みを助長するという説があります
またヘルニアなどで硬膜が物理的負荷を受けるとその周囲の反回髄膜神経を刺激し、かつ連鎖的に興奮域が拡がり広範囲の痛みを感じることがあります
結合組織に出る痛みは特定が困難で、痛みによる動きの減少は脊柱管全体の可動制限を起こしやすく、そこに滞る間質液による免疫応答、つまり微少な炎症を持続させる元になります
こうしたわずかな問題の蓄積は脊髄(後根)神経節内部の応答に影響し、脊髄後角の可塑性を招き中枢感作へ進行するきっかけになると考えられています
これに対して脊柱管周囲のマニピュレーションは多裂筋などの深層筋を含め血行障害の改善、炎症物質のリンパ管への環流、脊椎間関節の可動性の回復やこの結果生じる脊髄神経節内反応の沈静化などが期待でき、良いことずくめのように思えます。
一方ある危機的な状態に対して起きる「動きや機能を制限してしのぐ」という反応、つまり脊柱管やそのほかの器官組織を動かないようにすることでそれ以上のデメリットが生じるのを防いでいる場合、安易なマニピュレーションによる介入は厳に慎むべきでしょう
倒れないように必死に握っている杖を無理矢理奪うかもしれない
こう言えばイメージがつかみやすいかもしれません
可能ならば動かない、硬くなっている理由を探る
それが難しい場合は十分に注意しかつ可能な限り優しくアプローチする
昔まだ研修生だったころ、上手名人と呼ばれていた先生方は例外なくソフトなアプローチを主体に施術されていました
しかも基本的に施術時間が短く、あまりあちこち触らない印象でした
あの時の私にその理由なんてわかっていたはずもありませんが、何となくそのことだけは憶えています
図はChatGPTに作ってもらいました
